坐骨神経痛でやってはいけないことは?原因や改善策と合わせて解説します

腰を痛める女性

坐骨神経痛になると、主に腰や臀部に走る辛い痛みで日常生活にも影響が出やすくなります。痛みを長引かせないためにも、原因をよく知って改善や治療をするのが大切です。

内服薬や硬膜外注射など、さまざまな治療方法がありますが、やってはいけない行動を日常的にしていると悪化しかねません。

今回は、坐骨神経痛に悩む方がやってはいけないことや改善策について解説します。一日でも早い回復を目指すためにも、ぜひ最後までご覧ください。

 

坐骨神経痛とは何か?

腰に痛みを抱える女性

坐骨神経痛とは、腰から足の先にかけて伸びている坐骨神経に、さまざまな要因から痛みが走る症状です。多くの場合は、足先・太もも・ふくらはぎ・腰などの部分に強い痛みやしびれをきたします。適切な治療をしないで我慢し続けていると、慢性化する恐れもあるので注意が必要です。

主に中高年層に多い症状ですが、30~40代にも見られます。重症化する前に、早い段階から無理のない治療を始めて日常生活の行動に気をつけていくのが大切です。

 

坐骨神経痛の主な原因

足に痛みを抱える女性

坐骨神経痛の主な原因について解説します。

特に多いのは、お尻に痛みがある梨状筋症候群や、筋筋膜性疼痛症候群という筋膜の痛みによる症状です。中には、病院の検査でも正確な診断が難しい場合もあります。

ほかの生活面においては、妊娠・出産の経験、加齢・運動不足・長時間のデスクワークなどによる筋力の低下も坐骨神経痛の一因です。腰や関節を日常的に激しく動かしていて、筋肉や骨の疲労から坐骨神経痛を発症する方も中にはいます。

 

筋筋膜性疼痛症候群

筋筋膜性疼痛症候群とは、力加減の偏り、姿勢の悪さ、反復動作などで筋繊維が損傷する症状です。損傷部位から神経が痛みと反応する物質が出ます。肉体的なダメージもあれば、精神的ストレスによって交感神経が緊張して痛みやしびれを起こす場合もあり、症状は人それぞれです。

筋肉・骨・関節などのトリガーポイント(シコリ)も坐骨神経痛の要因とされています。ただし、原因については病院の検査だけでは詳細が分かりにくい点があるのも現状です。

 

お尻の筋肉の硬直(梨状筋症候群)

梨状筋症候群は、お尻の深層部にある筋肉(梨状筋)が硬まって引き起こされます。梨状筋が外傷による圧迫を受けると、坐骨神経痛の原因ともなります。運動不足や長時間の座位によって起こりやすいのが特徴です。痛みをそのまま放置しておくと、日常生活動作に支障が出る恐れがあります。

対策としては、適度なストレッチや日常生活での姿勢への注意が有効です。それに加えて、座位が長時間になりすぎないように心がけていきましょう。

 

妊娠・出産の経験

妊娠中、お腹が大きくなることで姿勢が乱れてしまい坐骨神経痛を引き起こしやすくなります。また、お腹の重みで腰への負担が増すのも要因の一つです。

出産時、赤ちゃんを産むために骨盤が開いてしまうのも原因です。骨盤の大きな開きは、坐骨神経を強く圧迫します。リラキシンという靭帯や関節を緩くする黄体ホルモンが分泌され、坐骨神経へ強い刺激を及ぼします。

出産後は、開いた骨盤が元通りになるのに時間がかかるため、痛みへの対策が必要です。

 

加齢や運動不足による筋力の低下

加齢や長時間のデスクワークによって、足腰の筋肉が弱ってくるのも原因の一つです。運動不足で腰や背中の筋肉が弱り、腰回りや関節などを痛めて坐骨神経痛になりやすくなってしまいます。

もしも坐骨神経痛を疑う症状がある少しでも場合は、早めに専門機関を受診しましょう。早期回復には、痛みが重くならないうちに医師に診てもらうのが非常に大切です。日常生活でも、身体に負担のかからなりにくい運動をしていけば、痛みの緩和が期待できます。

 

坐骨神経痛の時にやってはいけないことは?

坐骨神経痛でやってはいけないこと

坐骨神経痛がある時にやってはいけないことは、重たい物の運搬や長い時間座った(立った)姿勢、無理なストレッチやマッサージ、激しい筋力トレーニングや有酸素運動が挙げられます。全身を使う大きな動きや長時間の同じ姿勢は、痛みを長引かせてしまう大きな原因です。

なぜやってはいけないのか、それぞれの行動に理由があります。坐骨神経痛の時にやってはいけないこととその理由について解説していきますので、ぜひご一読ください。

 

重たい物を運ぶ

重たい物を持つと、持つ姿勢や物の重さによってどうしても腰や関節に負担がかかりがちです。そのため、坐骨神経痛の悪化につながってしまいます。場合によっては、筋筋膜性疼痛症候群や梨状筋症候群の症状も重くなり、回復の遅延になる恐れがあるので注意が必要です。

重い物を運ぶ機会があれば、無理をせずに数回に分けて運搬をしたり、ほかの方に頼んだりするなどして工夫をしましょう。台車に乗せて物を運べば、腰への負担もあまりかかりません。

 

長時間座った(立った)姿勢

長時間の座位や立位は、腰や臀部・関節を圧迫して痛みやしびれを増してしまう原因になります。デスクワーク中にも30分に1度程度は少し立って歩いたり、立ち仕事でもタイミングを見て椅子に座ったりして、同じ姿勢になりすぎないのが大切です。

坐骨神経や腰回りを痛めにくい、柔らかめの座椅子用クッションの使用も検討してみましょう。同じ姿勢を続けていて少しでも疲労感を感じたら、あまり無理をせずに休憩するのも大事です。

 

無理なストレッチやマッサージ

無理なストレッチやマッサージをすると、坐骨神経痛のある筋肉を伸ばしてしまうので、かえって神経を傷つける恐れがあります。マッサージは血行促進の効果はありますが、特に背骨や関節あたりの痛みを強く感じる場合は避けた方が無難です。

専門家の監修した映像を参考にしながら、患部の痛みが強くならない範囲でゆっくりとしたストレッチをしましょう。マッサージを受けたい場合は、まずは専門家に相談してから受ける方が安全です。

 

激しい筋力トレーニングや有酸素運動

坐骨神経痛の方が長時間のランニングや筋力トレーニングをすると、痛みやしびれが強くなってしまう恐れがあります。運動をするなら、腰に負担のかかりにくいウォーキングや軽めの体操をするのが有効です。

腰の体操やストレッチをして、気分転換を図ってみましょう。コルセットや湿布を適度に活用すれば、症状の緩和を見込めます。運動をしたいのであれば、専門家に相談してどんな運動ならしてもいいかアドバイスをもらうのもよいでしょう。

 

日常生活で出来るセルフケア方法

日常生活で出来るセルフケア

日常生活の中で坐骨神経痛の改善をするには、まずは姿勢を正すのが有効です。運動が苦手でも、日々正しい姿勢を心がけていけば改善が期待できます。

それと、無理のない範囲で運動もしくはストレッチを取り入れましょう。ただし、坐骨神経痛の症状が強い場合は運動は控えて安静を心がけてください

必要に応じたコルセットの装着は、腰への負担を減らします。しかし、コルセットの長時間使用は筋力低下の恐れがあるので、時間を決めて装着しましょう。

 

整体院・整骨院で治療を受ける際の注意

整体院での治療

坐骨神経痛の治療のために、整体院・整骨院への通院も有効です。しかし、整体院・整骨院での施術は保険適応外というデメリットがあります。専門家による姿勢矯正や手技による施術を受けたい場合は、整体院・整骨院での治療が最適です。

通院する場合は、担当する先生の指導や治療方針に沿って、継続的に治療を進めていきましょう。初診の際には、まず自分の症状や悩みを担当の先生に細かく伝えれば、治療方針が定まって治療が進めやすくなります。

 

坐骨神経痛でお悩みなら専門家へ相談を

坐骨神経痛の痛みに日々悩まされている方は、ドリーム接骨院へご相談ください。それぞれの坐骨神経痛の症状を把握して、専門家が適切な治療方針を考えます。小さな痛みや痺れでも、気になる箇所があれば相談可能です。早期回復を目指すためにも、専門家に相談して適切な治療を継続していきましょう。

日常生活でも、無理のないストレッチ、湿布やコルセットなどでセルフケアをしてください。辛い痛みを早めに緩和できるよう、どんな小さな悩みでも相談をしてくださいね。